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ウーバー元役員、機密情報持ち出し 転職先の勤務を9カ月禁じる決定-朝日新聞

2022/08/24

絆ワークプロジェクトでは、社員の引き抜きやデータ不正持ち出しなど、企業の不正に関する事例について取り上げ、皆様へ情報共有を行っております。

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ウーバー元役員、機密情報持ち出し 転職先の勤務を9カ月禁じる決定

この事例の3つのポイント

①競業他社の引き抜きが問題視されたこと

②転職が多い業界での移籍が訴訟に発展したこと

③5000万円という大きな賠償命令

飲食宅配代行サービスの大手「ウーバーイーツジャパン」の機密情報を社外に持ち出したとして、東京地裁は、同社ナンバー2の元役員が競業他社で働くことを9カ月間禁止するとの仮処分を出した事例を朝日新聞が報じました。

仮処分が出された期間は2021年5月~2022年2月のまでの9カ月間でした。事業改善計画や顧客分析などウーバーイーツジャパンの機密データが、元役員の転職先で利用される恐れがあると判断されました。

東京地裁の決定によると、元役員で営業部門の統括責任者だった男性は21年、フードデリバリー業界で競業他社となる外資企業に転職する直前に、ウーバーイーツジャパンの業務用パソコンから大量の機密情報を不正に持ち出したといいます。

東京地裁は、「機密資料ではない」との元役員の反論は退け、競合他社での勤務禁止期間を定めたウーバーイーツジャパンの雇用契約に沿い、元役員男性の転職先での勤務を禁止すると認めました。

ウーバーイーツジャパンは元役員に約5500万円の損害賠償などを求める訴訟も提起。元役員の機密データの持ち出しに対し、厳しい対処を取っています。