楽天モバイル、転職者がソフトバンクから持ち出した技術情報を社内ネットで共有か-Business Journal
絆ワークプロジェクトでは、社員の引き抜きやデータ不正持ち出しなど、企業の不正に関する事例について取り上げ、皆様へ情報共有を行っております。
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楽天モバイル、転職者がソフトバンクから持ち出した技術情報を社内ネットで共有か-Business Journal
この事例の3つのポイント
①モバイル事業の熾烈な争いが背景
②元社員には懲役2年、罰金100万円の求刑
③さらに10億円の民事訴訟も提起
ソフトバンクの元社員の被告が同社の技術情報を不正に持ち出し、転職先の楽天モバイルで利用した疑いで不正競争防止法違反(営業秘密領得)の罪に問われている事件で、検察側は先月20日の論告求刑公判で懲役2年、罰金100万円を求刑したとBusiness Journalが報じています。
被告は2019年12月にソフトバンクのサーバーに自宅から接続して営業情報が含まれるファイルを自身に送信し、その直後の20年1月に楽天モバイルへ転職。合場被告が持ち出したソフトバンクの技術情報を楽天モバイルが利用していた疑いがあるとして、ソフトバンクは21年、楽天モバイルと被告に対し約1000億円の損害賠償請求権の一部として10億円の支払い等を求める民事訴訟を提起している。
被告がソフトバンクから持ち出したとされるのは、「4Gおよび5Gネットワーク用の基地局設備や、基地局同士や基地局と交換機を結ぶ固定通信網に関する技術情報」(同社HPより)だとして、関係者の言葉を伝えています。
「被告はソフトバンクから持ってきた技術情報を楽天モバイル社内のPCのみならず、社内ネットワークに保存して他の社員が閲覧できる状況だった。しかも被告がソフトバンクのサーバーから情報を持ち出したのは、楽天モバイルへの入社が決まった直後というタイミングだった。これらの事実から、いくら楽天が“情報を利用していなかった”と否定しても通らない」